2003~2020年度の川崎医科大学衛生学の記録 ➡ その後はウェブ版「雲心月性」です。
川崎学園 学園だより 「すすかけ」 平成20年8月号
2008年8月29日
創造 ― 笑顔の未来

日本臨床環境医学会という小規模の学会があります。名前のとおり,環境と健康の係わり合い,あるいは環境から人の健康への影響などを討論する場です。主として取り扱っているのはシックハウス症候群や化学物質過敏症などの臨床的な見地や研究,そして関連する室内環境についての建築工学系の発表などがあります。私もシックハウス症候群は衛生学,中でも環境と免疫系を(我々の教室は珪酸やアスベストの免疫影響に焦点を当てておりますが)主体に研究をしていることと,実務的に中心的に活躍されてらっしゃる北里研究所病院の坂部教授とそれまでも親しくさせていただいていたこともあり,数年前から向学のため参加しておりました。

それがどのような拍子か,来年2009年度の学術大会をやりなさい! って話になってしまって・・・・・今,準備を始めています。本年7月にご赴任くださいました医大解剖学樋田教授にも協力していただくことになっています。来年の7月3~4日に岡山市のさん太ホール(山陽新聞社本社ビル)で行う予定としております。といいますのも,この学会は,2日間行われますが,最後土曜日の午後は,いつも市民公開講座なのです。それで今回は,偶々現在私が代表を務めております科学技術振興調整費「アスベスト関連疾患への総括的取り組み」班研究も一般市民へのアウトリーチ活動を行っていかないとならない事情もあるので,今回は,そのような予定にさせてもらいました。まぁ,そのPRなどの意味でも,新聞社のホールを使わせていただくのは,良いのではないかな? っていう思惑もあり,ですし,300人収容のステキな会場であることも確かにそうですので,って処です。

まさに今年は洞爺湖サミットも開催され,その焦点には地球環境問題も大きくクローズアップされました。これまでも健康面でも,環境が人々の健康に悪さをすることばかりが着目されていて,我々が研究しているアスベスト問題でも,取扱工場の周辺住民での悪性中皮腫の発症などは,労働衛生の枠を超えた環境問題としての捉え方になってきています。しかし症例はそういう訳には行かない! 健康に悪影響をもたらす環境から,健康増進を促す環境へ,というのも一つの大きなテーマで,我々は大阪大学や某メーカーと一緒になって,室内環境でクローズアップされていますマイナス電荷粒子の問題なども取り上げて検討もしている処です。ですので,今後に向けての想いということで,学術大会のテーマを「創造 ー 笑顔の未来へ」としました。

そして,一年前ですので,仮ではあっても関連学会の受付や,日本臨床環境医学会の今年の大会の時にチラシを置かなければなりません。で,。図1の様なチラシを作製しました。

図1
テーマそのままに子供の笑顔を載せましょう! って意図です。この顔は・・・・でも,実は,2006年9月に倉敷芸文館で催しました第13回日本免疫毒性学会学術大会のポスター(図2)と抄録集表紙(図3)でも観た顔ではないでしょうか?

図2

図3
実は,単なる親バカで娘の顔写真を使ってみたいなぁ・・・っていう公私混同,あるいは厚顔無恥っていうだけの話です。

でも,学術大会自体は,教室あげて真摯に取り組みます。もしご興味をお持ちでしたら是非,ご参加ください。何卒よろしくお願いいたします。